2024/06/06 13:29


鉄には様々な働きがあります。鉄不足は「貧血」ばかりが問題にされますが、鉄は「血液の赤血球の合成」と言う役割以外にも、大きな役割をいくつも担っています。まず、てつは神経伝達物質であるセロトニン、ドーパミン合成の際の補因子になります。

うつ病が起こる原因の1つに、神経伝達物質であるセロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンが減少していると言うことが挙げられています。これらは、モノアミン型の神経伝達物質と呼ばれており、セロトニンは心を安定させ、ノルアドレナリンはやる気を作り、ドーパミンは快楽を作る作用に関わります。鉄は、これらの神経伝達物質を作る際に必要なのです。
次に、鉄は体内で発生する活性酸素を除去する役割もあります。活性酸素は体の中で良い働きもありますが、増えすぎるのは良くありません。鉄は増えすぎた。活性酸素から身を守るための強力な抗酸化物質・カタラーゼと言う酵素の働きにも関与しています。
また体のエネルギーを作るエネルギー代謝の最終段階の電子伝達系において、鉄は必須です。こうした基本的な生命活動やエネルギー代謝に鉄が必要不可欠であることを覚えておいて欲しいです。