2023/05/06 23:47





GABAとは、γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)の略語です。

私たちの体内に普段から存在しているアミノ酸のひとつで、様々な動物や植物
にも含まれています。
GABA
は、特に脳や脊髄で精神を安定させる抑制性の神経伝達物質で、交感神経の働きを
抑制して、興奮した神経を落ち着かせたり、ストレスを緩和したり、睡眠の質を整えたり
する効果があり、いわば車のブレーキの様な働きを担っています。抑制性の神経伝達物質
は、脳の神経細胞の約30%を占めており、脳内の血流を活発にし、酸素供給量を増やした
り、脳細胞の代謝機能を高めてくれます。

抑制性に対して、アクセルの働きをするのが興奮性の神経伝達物質です。主として
ドーパミンやアドレナリン、グルタミン酸などですが、実は、GABAは、脳内で興奮性
のグルタミン酸から作られています。
抑制性の伝達物質が興奮系伝達物質から作られることで、神経伝達は両方のバラ
ンスをうまく保つように機能しているのです。

GABAはもともと体内で十分な量が作られているのですが、疲労や強いストレス
にさらされると、それを緩和するために大量に消耗してしまうため、不足傾向に
陥ります。GABAが不足すると興奮性の神経伝達物質が過剰に分泌されること
になり、リラックスできなくなって緊張状態が続いてしまうのです。